SAKE女検定認定者の皆様を対象にブラッシュアップを目的としたセミナー「料飲おもてなしセミナー」も4回目を迎えました。今回は、大人気、ファンの多い「貴」、永山酒造本家の回です。講師はゴリさんこと永山貴博様。お酒の味わいはもとより、お人柄からもファンの多い蔵元様です。もう、期待値大です💛
お話は、蔵の歴史と現在の様子を、①花音KANON(桜酵母を使用した瓶内二次発酵後一年半置いたスパークリング。日本酒度-50。)で乾杯しながらのお話を伺います。このネーミングはゴリさんの奥様なのだとか。素敵です。初夏の陽気にはぴったりの爽快な味わい。
そのあとは、創業130年。貴の哲学である、「ドメーヌ」の違いを主に、PPTを使ったわかりやすいお話とテイスティングをしました。
②ドメーヌ・貴は、厚東川の川横にある自社田にて栽培された山田錦は味わいが柔らかで透明感があるタイプ。なめらかな味わい。ちなみに高野使用仕込み水はやや硬めだとか。
③吉川・山田錦。六甲山の裏手にある粘土質の強い土壌である特A地区「吉川(よかわ)」(現在の三木市)産で、力強さや味の広がりがあるタイプ。
④東条・山田錦は、吉川から20km程度北部にある東条(現在は加東市)産の山田錦を使用。エレガントで味わいが収斂し引き締まった味わい。熟成にも向く、内に秘めたパワーを感じる。
⑤多可・山田穂は、山田錦のお母さん「山田穂」は、多可町で栽培される。このあたりで作られる山田穂はより収斂しており5年を超えるエイジングにも耐えられる品種。気難しい味わいとゴリさんは言う。
⑥赤磐雄町は、山田錦と並ぶ最高級品種の雄町を使用。とくに、もっとも人気なのが赤磐市の赤坂で栽培される赤磐雄町米で、岩藤さんの栽培された最高で、それを贅沢に使用したもの。エレガントでしなやかで、「雄町は男性的」という今までの定説を変える一本。
⑦山廃純米大吟醸ブラックラベルは、貴のフラッグシップ商品。複雑さ、エレガントさ、様々な表情が万華鏡のように出ては消えていく。
⑧濃醇辛口80 貴は、これからは「磨く」時代から「磨かない」がキーワードになっていくという考えで造られた酒。サスティナブルな未来は低精白が創っていく。削らないお酒は雑味が‥‥という定説をぐっと覆す逸品。これが一番おいしかったという声も。
心地いい良いとともに、参加のSAKE女会員からの質問も、突っ込んだものから、「貴愛 」溢れるものまで、たくさん飛び出しました。
最後はいつものようにみんなでボトルを囲んで、はいチーズ。
本当に「貴」満喫の夜でした。
おまけ情報として、山口でおいしいフグやさんは周南市の「さかえふぐ」さんとか。覚えておいてくださいね。