久しぶりに香港からのレポートです。
香港はコロナウィルスが少し落ち着いてきて、
今では(5/31現在)飲食店で8人までならグループで食事ができるようになりました。
一方で、香港国家安全法が物議をかもし、違った理由での緊張が続いています。
そんな中ですが、美味しいもので元気になろう!と、
「香港・Sake女の会」の有志8名で、湾仔の菜雍坊に行って参りました。
日 時:2020年5月31日
場 所:菜雍坊(King’s Choice)
料 理:広東料理
酒:各自持ち寄りの日本酒とワイン
参加人数:8名
今回はお料理に合わせてお酒を提案する方式ではなく、
参加者が一人一本お酒を持ち込むカジュアルな形式です(したがってオフ会)。
菜雍坊は完全予約制。
看板のない所謂プライベートキッチンで、
飲食店があるとは思えない雑居ビルの貨物専用のようなエレベーターで、
二階に上がったところにある広東料理のお店です。
季節感も出しながら、新鮮な海鮮料理を含んだコース料理を提供。
ふわふわ、熱々の絹ごし揚げ豆腐に軽く塩とクミンをふった前菜から始まり、
麹入りの発酵調味料ソースを絡めた揚げエビとか、野菜と鶏肉の巾着とか、
ひとひねりした広東料理が楽しめます。
初夏らしい冬瓜のスープは見た目にも美しく、滋味深く、ふぅーっとため息がでました。
合わせた日本酒二本は五百万石と山田錦。
一つは福井県黒龍酒造「干支ボトル子年 純米大吟醸生原酒」です。
フレッシュでパワーのある生原酒は発酵調味料とガチンコ勝負をするようで、
磨いた山田錦の純米大吟醸酒は巾着やスープの繊細な味に寄り添うように感じました。
6月4日は天安門事件から31年目の日です。
去年、ビクトリア公園で平和的な追悼集会を見学していた私には、
あの直後から始まった抗議活動、コロナ禍、現在の緊張状態は想像をはるかに上回る展開でした。
大好きな香港が今後とも繁栄することを祈らずにいられません。
今回持ち込んだお酒は黒龍の干支ボトル子年で、
旧正月に開けようと思っていた一本を大事に冷蔵庫で保管したもの。
縁起の良い一本で香港のために祈りました。
リポート:城宮 龍子(きみや たつこ)