7月5日、第20回目となる「料飲おもてなしSAKE女セミナー」は沖縄産のラムがテーマ。このセミナーで「ラム」は初めてとなります。
沖縄８島の黒糖を使用した8つの沖縄ラムを生み出した「ONERUMプロジェクト」のリーダーであり、瑞穂酒造株式会社取締役製造部長・商品開発室室長でもある仲里彬さんが、沖縄から講師としてやってきてくださいました。仲里さん、東京農業大学大学院、農学研究科、醸造学専攻、博士前期課程修了の醸造学修士でもあります。お話は、とにかく、広く深く、わかりやすく、とても面白いものでした。
（終了後「すごくよかった、お話もテイスティング最高！！もっと聞きたい！！！」という感想をたくさん頂戴しました）
まずは、沖縄のサトウキビの栽培と現状、砂糖、黒糖の造り方や違いなどから。実は知らないことばかりで驚くような内容です。
そしてラム。そもそもラムとはどういうお酒なのか？ 世界のラムとは？ ラムの造り方（特に特殊なダンダ―方式など）とは、ラムの種類いはなにがある、沖縄のラムの特徴・・・などなどが続きます。
本日のテイスティングは「黒糖」から！
8つのうちの3つの島の「黒糖」をご用意いただきました。
こんなテイスティング、やったことない！！
＜黒糖の特徴＞
・粟国（あぐに）：（ソフト）繊細で淡い味わい、上品
・与那国（よなぐに）：（ミディアム）苦味があってコクがある、余韻が長い
・西表（いりおもて）：（リッチ）しっかり緻密で堅い組織、甘さ濃縮
この黒糖の味比べだけでも、とても価値あるものでした。ちなみに、今日の一番人気は「与那国」！
続いてお待ちかね、ラムの試飲（写真↑）
●THE OKINAWA ISLANDS RUM：離島8島の黒糖をブレンドした沖縄の魅力を詰め込んだラム。
「これぞ＝THE」と銘打たれただけあって、沖縄8島の個性をバランスよく詰め込んだ香味。透明感があって、なめらかでやわらかく、若々しいラムのシャープさもある洗練された味わいです。
仲里さんが自ら栽培するサトウキビ畑の様子もうかがえましたし、話はハブのことにまで及びます。毎年冬場の収穫時にはボランティアを募集しているとか。参加者のなかには「来年は絶対行く！」と決めた方もいらっしゃいました。謝礼はラムのみのようですが…（←それもうれしい（笑））！！
さらに、珍しいラム・リキュールとスパイスドラムの2種の試飲も。
●KOKUTO DE LEQUIO（黒糖リキュール）
沖縄のさくらの花から採取した酵母でつくるフル－ティーな泡盛をベースに、異なるキャラクターを持つ西表島、与那国島の黒糖を溶けこませ、黒糖の風味をより引き出すためラムを少量ブレンド。泡盛とラムというボディのあるベーススピリッツに、西表島の黒糖が持つ濃厚でクリーミーな旨味、与那国島の黒糖由来のビターな余韻を楽しめる沖縄リキュール。
濃密な甘さとスピリッツのドライさが絶妙に重なり合った魅惑的な味わい。後を引く。
お代わり希望者、続出！
●KOKUTO DE LEQUIO Yambaru Spiced Rum（スパイスを漬け込んで蒸留したラム） 
沖縄の黒糖からつくられるラムをベースに、シークヮーサー、月桃、ヒハツモドキといった、沖縄の個性的なボタニカルを浸漬・蒸溜してつくり上げたスパイスドラム。黒糖ラムらしい甘い風味がほどよく感じられるベーススピリッツと、シークヮーサーの爽やかな香り、月桃やヒハツモドキからくるオリエンタルなアフターテイストが特徴的。
フラワリーでスパイシーな香りにピリリと刺激のある味わい。エキゾチックな余韻が楽しめる。ストレートでもカクテルでも美味しそう。沖縄の香りがします。
いずれも、世界的なバーテンダーである後閑信吾氏率いるSG Groupとの共同開発品だそうです。
また、「LEQUIO 」は「琉球」の意味でもあるとか。さらに、「KOKUTO」は世界共通語だということも教えていただきました。なぜなら黒糖の英訳はないから…だそうです。たしかにブラウンシュガーとも、ブラックシュガーとも違います。なので、これから黒糖は、「KOKUTO」と呼ぶことにいたしましょう。そう、「UMAMI]と同じです。いやぁ、勉強になります！
なお、ラムはソーダ割りもおすすめということで、今回は、初夏に発売されたばかりの、
「サントリー天然水 SPARKLING」をご用意。
しっかりとしたガス圧に、独自のミネラル設計を取り入れることで生まれるきめ細かく高密度な泡が、繊細でバランスのいい沖縄ラムの個性をぐっと引き立ててくれます。ラムのフレーヴァーが際立つことを実感できます。日本のラムには日本のソーダ！で決まりですね。
500mlペットボトル 120円（税別）
盛りだくさんの内容でしたが、とにかく、満足度100%の内容でした。
これからの季節、ラムがぴったりです。
せっかくなら、沖縄産のラムでニッポンの夏を過ごしましょう。
仲里先生、ありがとうございました！！
