2024年11月7日 から9日まで、香港貿易発展局(HKTDC)主催の第16回香港インターナショナルワイン&スピリッツフェアが、香港コンベンション&エキシビションセンターで開催され、【美酒コンクール】、【フェミナリーズ世界ワインコンクール】、【SAKE女の会賛助会員様】などの日本産酒出展者を追いかけ、SAKE女の会代表理事として、フェア取材に行ってまいりました。

今年は、世界の国と地域20カ国から600以上の出展がありました。日本からは、国税庁、阪急阪神百貨店、岐阜県、長野県酒販、単独企業など43のブースが出展。香港、メインランド中国はもとより、アジア周辺国、ロシア、欧米からもたくさんのバイヤーや消費者が訪れました。また、会場内では、ワイン&SAKE、スピリッツのコンクール審査会や表彰式が華やかに行われ、ソムリエやバーテンダー、ジャーナリスト、酒類流通関係者らの各種セミナーや会議は50種と目白押しで、世界の酒類市場の情報収集の場として価値あるフェアとなっています。

注目すべきは、600出展の4分の1が“スピリッツ”の展示であること。香港政府が高級スピリッツへの関税引き下げ発表を行ったことから、中国本土の白酒(貴州茅台、西酒、貞酒)や、チェコ、アイルランド、スコットランドの各国ウイスキー、メキシコのテキーラ、そして、日本産のジンやブランデー、焼酎などがヴァラエティー豊富に紹介されました。
ジャパニーズウイスキーは供給不足から少し落ち着きを見せているようで、中間価格帯で手に入れやすいものに注目が集まっているとか。かわりに、プレミアム焼酎の登場に、事情通バイヤーや愛好家の耳目が集まったようです。

   

 

<注目の日本産酒>

  • 超プレミアム焼酎セット『刀』5種(佐多宗次商店/鹿児島)(阪急阪神百貨店)

国内外で人気の芋焼酎「刀」の超スペシャル版。26年熟成で残り80本の「刀 直刃」(黄金千貫)は52万円(税別)、23年熟成で480本「刀 二重刃」(紅さつま、黄金千貫)は48万円(税別)、24年熟成で残り50本のみの「刀 乱刃」(紅さつま)は62万円(税別)などの熟成芋焼酎を、特別仕様の仕立てにし堺の打ち刃物をセットにした商品。フェア最終日には、すでに多くの購入予約が入った様子。味わいは、「刀 直刃」のなめらかさは驚くばかり。飾り物としてのみならず、芋焼酎の良さにも気が付いてもらいたいと願う。

  • WABISABI GIN by Nomu-Japan(山口)

アメリカをはじめとした海外生活の長い日本人女性スピリッツ起業家KIHARA WAKAEさんが、自分が飲みたいジンがない(!)ことから開発した。オランダスタイルのジン造りを行う技術者であるパートナーと山口県にて製造。13種類のボタニカルを使用し、島根県産の柑橘系ハーブやバラを取り入れ、しっかりと骨格のあるドライながら味わいのある重厚で素晴らしい余韻のジンを紹介しています。

  • 浮城(うきしろ)さきたま古代酒20年(横田酒造/埼玉)

清酒日本橋で知られる埼玉県横田酒造の20年熟成古酒。中身は普通酒。IWC2023古酒部門トロフィー賞・金賞受賞酒。このたびは、日本酒も熟成タイプに各社注力している様子。紹興酒に似るということのみならず、ワイン同様、熟成の価値観をPRしたい意向。

  • 北海道ワイン「Northern Blend 2023」が金賞および日本産の最高賞「ベストワイン・フロム・ジャパン」受賞!

CATHAY 「香港インターナショナル ワイン&スピリッツ コンペティション(HKIWSC)」は、毎年香港で開催され、今年で16回目となるアジア最大級の国際酒類コンクール。審査はマスター・オブ・ワイン、マスターソムリエはじめとした専門家、一流の飲食関係者など、国際的な審査員によるブラインドテイスティング形式で行われます。

HKIWSC 公式サイト  https://hkiwsc.com/

  • 「幸姫 純米大吟醸」「幸姫 RISE」(幸姫酒造/佐賀)

やや甘めとしっかり飲みごたえある辛口の日本酒が売りの幸姫酒造。単独の出展でPR。

  • 日本産クラフトビール「Far Yeast」(FAR YEAST BREWING (株)/山梨)

上質な原料と味わい深い日本産手造りビールの紹介。数々のコンクール入賞を果たす人気メーカー。

  • ブレンデッドウイスキー安積蒸留所「&4」(安積蒸留所/福島)

すでに人気を確立しているブランド。オール日本産のジャパニーズウイスキーもあるが、この度は世界の5大ウイスキーを独自のブレンド技術で仕上げた逸品。ウイスキーの評価軸の高いバイヤーが引きも切らない状況。